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ロボットプログラミングの簡易化に貢献: Baslerとdrag and bot社による共同プロジェクト 公開

(2019年10月14日、ドイツ・アーレンスブルク発)このほど、産業用カメラメーカーのBaslerは、drag and bot社と共同プロジェクトを実施しました。これまで、ビジョン機器を搭載したロボットのプログラミングを行うには、ロボットに関する知識を有するだけでなく、メーカーによって異なるロボットプログラミング言語を習得する必要もありました。そこで登場したのが、産業用ロボットのプログラミングを簡易化するために開発されたdrag&botです。ビジュアルプログラミングを採用しているこのソフトウェアを使用すれば、機能ブロックをドラッグ&ドロップで選択、結合するだけで、移動やピックアンドプレースといった動作をロボットに指示することができます。また、直感的な操作画面に加え、入力を支援するウィザードも充実しているため、各機能ブロックの設定や利用もスムーズに行えます。

今回のプロジェクトでは、安定性の高いドライバーとカメラの設定のしやすさで定評のあるBasler pylon Camera Software Suiteも使用されました。drag&botにはLinux用pylonが組み込まれており、Basler 2Dカメラのセットアップやキャリブレーションがわずか数クリックで済みます。ロボットに取り付けられたカメラは、drag&botを介して制御できるようになっており、部品の位置特定を含め、さまざまな画像処理への活用が期待されています。

このほか、ロボットオペレーティングシステム(ROS)上でBasler 2Dカメラを運用するため、ROS用pylonカメラドライバーも更新されました(GitHubからダウンロード可能)。元々サービスロボット向けのオープンソースフレームワークとして登場したROSですが、革新的な機能を有する産業用ロボットの開発に使用されることも多くなっています。最新のドライバーは、USBとGigEの両方に対応しており、カメラの各種機能の使用や設定変更が可能です。

ドイツ・シュトゥットガルトにあるフラウンホーファーIPA(生産技術・オートメーション研究所)から分離、独立する形で誕生したdrag and bot社。同社は、ロボットメーカー向けの独立系ソフトウェアベンダーとして、drag&botの開発・販売、ロボットシステムの設計・構築サポートに従事するなど、産業用ロボットのプログラミングを簡易化し、スマートフォンを操作するような感覚で作業ができるようにするために取り組んでいます。

詳細情報
www.baslerweb.com/dragandbot
drag&bot公式ホームページ:https://www.dragandbot.com/
pylon ROSドライバーのダウンロードページ:https://github.com/basler/